中村教授御退任記念講演(最終講義)

社会デザインへの/からの道③ 発展期
ー 社会デザイン研究の先に見通すもの

 2002年設立された立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科は、本年20周年を迎えます。

 その設立に尽力され、大学というアカデミアの世界のみならず広く社会に拓かれた学問として社会デザイン研究を推進されてきた中村陽一教授が退任されます。そこで、同研究科設立20周年記念イベントとして中村教授の退任記念講演を開催いたします。

 前2回の講演で、社会デザイン学の草創期から展開期の変遷を通して中村教授より提示された様々な「社会デザイン」の可能性。社会デザインは社会を組み換える大きな試みとして、多元的共生の時代の要請の中で、具体的行動変容を起こす場づくりであり、関係性を編みなおしていく行為。そしてそれらを実践する「ソーシャルデザイナー」という職能を多く輩出してきた同研究科の20年の軌跡を通して見出された「社会デザイン」の可能性と課題とはなにか。

 第3回講演では、20年目の節目において改めて社会デザイン研究を整理し、そして見出された可能性をもとに今後の展望について、中村教授の講義と共に同研究科に深い関わりのある梅本龍夫氏、髙宮知数氏を交えてパネルディスカッションを行います。

日時 :        2022年3月26日(土)14:00~16:00

場所 :        立教大学池袋キャンパス11号館地下1階 AB01教室 
  *新型コロナウイルス感染症拡大の状況によってはオンラインのみでの開催の可能性もあります。

主催: 立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科、社会デザイン研究所

参加費: 無料

参加方法: 事前申し込み必要。立教大学webサイトからお申し込みください。【申し込みはこちら】

当日ライブ配信URL: https://www.youtube.com/watch?v=LmXSkJPhN2k(申込不要)

最終講義資料:

01 最終講義リーフレット(登壇者プロフィールなど)
02 校友会インタビュー記事
03 おしゃべりラボ紹介リーフレット
04 中村陽一教授の歴史年表

過去の中村教授御退任記念講演(Youtube):

 第1回 社会デザインへの/からの道① 草創期 ー 編集者 ~ 社会運動・市民運動 ~ NPO・市民活動

 第2回 社会デザインへの/からの道②展開期 ー 社会デザインとの出会い~3つのセクターを視野に収めつつ(第1部第2部

講義:

中村陽一(21世紀社会デザイン研究科・法学部教授、社会デザイン研究所所長)

 一橋大学社会学部卒業。㈱新評論編集部、日本生協連総合指導本部等を経て、非営利ネットワーク型シンクタンク・消費社会研究センター設立、代表。東京大学社会情報研究所客員助教授、都留文科大学文学部助教授、同教授を経て、2002年より現職。青森中央学院大学客員教授、神奈川大学国際経営研究所客員研究員、社会デザイン学会副会長(4月より会長)。

 80年代半ばより現場と往復しつつ市民活動・NPO/NGOの実践的研究、基盤整備、政策提言に取り組む。また、民間と経済産業省とのパートナーシップ型組織「ソーシャルビジネス推進イニシアティブ」座長を務めた後、一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク常任顧問などSB/CB推進に精力的に取り組んでいる。2019年12月、社会デザイン研究所と㈱JSOLとの包括的連携協定にもとづき設立された社会デザイン・ビジネスラボ会長に就任。ビジネスの本来のあり方に立ち戻れる企業と社会との関係づくりに真正面から切り込んでいる。

 地域連携や民学産官協働によるまちづくり、コミュニティデザイン、社会デザインの専門家であり、CSR、SDGs、ESG投資等もカバーしている。現在、NPO法人市民社会創造ファンド理事、公益財団法人パブリックリソース財団評議員、東京芸術劇場運営委員(人材育成・教育普及担当)、「座・高円寺」劇場創造アカデミー講師、ニッポン放送「おしゃべりラボ~しあわせSocial Design」パーソナリティ。2017年2月「名誉唎酒師酒匠」を受章。また、公益社団法人企業メセナ協議会「This is MECENAT」審査委員、同「メセナアワード」審査委員などを務めた。

 編著・共著に『日本のNPO/2001』『同/2000』『21世紀型生協論』(以上、日本評論社)、『都市と都市化の社会学』『ひとびとの精神史6 日本列島改造―1970年代』(以上、岩波書店)、『アンペイド・ワークとは何か』(藤原書店)、『非営利・協同セクターの理論と現実』(日本経済評論社)、『NPO!? なんのため だれのため』(時事通信社)、『3・11後の建築と社会デザイン』(平凡社新書)、『クリエイティブ・コミュニティ・デザイン』(フィルムアート社)、『新しい空間と社会のデザインがわかるビルディングタイプ学入門』(誠文堂新光社)他多数。『21.5世紀のビルディングタイプ(仮題)』『野生の社会デザイン学(仮題)』(ともに2022年刊行予定)等の刊行が今後予定されている。

 演劇プロデュース作品に『タバタバ』(ベルナール=マリ・コルテス作、川口智子演出、2016年12月上演、2018年6月再演)。伊勢崎賢治・東京外国語大学教授のジャズライブにリーディング(キング牧師 ” I have a dream “)で度々出演。

パネルディスカッション:

パネリスト:

 梅本 龍夫(21世紀社会デザイン研究科客員教授、慶応義塾大学特任教授)

 慶應義塾大学経済学部卒、米国スタンフォード大学ビジネススクール卒。経営学修士(MBA)。日本電信電話公社(現 NTT)、ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド、シュローダー・ピーティーヴィ・パートナーズ株式会社(現 MKS パートナーズ)、株式会社サザビー(現サザビーリーグ)を経て、独立(経営コンサルタント)。株式会社サザビーにて IPO 主導、IR 責任者。商号・商標訴訟タスクフォース責任者。同社「第 2 創業」(企業再活性化)プロジェクト総責任者。合弁事業スターバックス・コーヒー・ジャパンの立上げ総責任者。金融機関主催の経営者塾にて次世代経営者を育成。専門分野は、物語マトリクス理論、経営戦略、組織人事、マーケティング、ブランディング、パーソナリティ論、ライフストーリー論、サードプレイス論。著書:『数の神話―永遠の円環を巡る英雄の旅』(2009,コスモス・ライブラリー)、『日本スターバックス物語──はじめて明かされる個性派集団の挑戦』(2015, 早川書房)。共著:『都市・地域政策研究の現在』(2019, 地域開発研究所)。

パネリスト:

 髙宮 知数(21世紀社会デザイン研究科兼任講師、社会デザイン研究所研究員)

 東日本国際大学地域振興戦略研究所客員教授。座・高円寺劇場創造アカデミー講師。(株)ファイブ・ミニッツ代表。マーケティング・プロデューサー/プロジェクト・デザイナーとして、神田淡路町・ワテラス,久留米シティプラザ,鶴岡市・FOODEVER、パルテノン多摩大規模改修、多摩市文化芸術振興条例策定、などの文化施設、まちづくりを手掛ける他、社会デザイン研究所では中村教授が事業責任者を務めた文化庁補助事業「公共ホールのつくり方と動かし方を学ぶ」や寄付講座「文化の居場所を考える」等でプログラムディレクターを務める。近著に『ビルディングタイプ学入門』(共著、誠文堂新光社)、『街直し屋:まちとひとを再生させる仕事』(共著,晶文社刊)。

モデレーター:

 佐々木 瞳

 フリーアナウンサー(アナウンサー歴11年目)。2019年に21世紀社会デザイン研究科を卒業。2010年~福島県のラジオ福島にアナウンサーとして入社。朝の情報番組のパーソナリティーや震災報道取材などに力を入れる。2014年〜東京でフリーとしてNHKや民放などテレビ・ラジ オの番組でMCやレポーター、ナレーションなどを担当。現在は、東京メトロポリタンテレビジョンの政治・経済系番組「東京ホンマもん教室」のMC、文化放送の報道番組「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」の現場レポーター、文化放送のニュース番組「サンデーNEWSスクランブル」パーソナリティーなどを担当している。また現在も月に1度ほど福島県に足を運び、取材を続け、現地の声をラジオやSNSで発信し続けている。